2025年11月21日 1896号

【ファナックはジェノサイド加担を止めろ/10都道府県でZENKOが全国一斉行動/人殺すラインに製品を売るな/本社総務部に要請書を手交/山梨・忍野村】

 ZENKO(平和と民主主義をつくる全国交歓会)は11月5日、全国10都道府県のファナック本社・事業所に対し120人以上で一斉抗議要請行動を展開した。国連人権理事会アルバネーゼ報告書で武器製造協力を名指し批判されながら回答もせず事実を認めないファナックを各地で追及し、厳しく抗議した。首都圏では、東京駅前宣伝行動を皮切りに、日本政府・厚生労働省との交渉、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)抗議、イスラエル・米国・ロシア・ウクライナ各大使館抗議や要請。行動はSNSで発信され、YouTubeの視聴も直後で6000に達し、反響を広げた。(6面に関連記事)

人殺すラインに製品を売るな/本社総務部に要請書を手交/山梨・忍野村

 ファナック本社は、富士山麓の山梨県忍野村(おしのむら)の緑豊かな森の中に、広さ54万坪(東京ドーム38個分)の工場群を構えている。正門前の道路は「ファナック通り」と命名されている。

 その通りで、8時から出勤者へ向けて、「ファナックはガザ虐殺に加担するな」「兵器製造ロボットNO」「ロボットが泣いている」などのバナーを掲げて、スタンディングアピール。

 ZENKOの山川よしやすさんは「パレスチナの人を殺すような武器製造ラインにファナック社製品を売るな」と訴えた。連帯行動に駆けつけた「Free GAZA・北杜(ほくと)」の小松原俊一さんは「創業者の稲葉清右衛門さんが名誉山梨県民になっている。そんな企業が虐殺に加担しているなんて恥ずかしくないのか。社員の皆さんだって、自分の労働がジェノサイドに加担しているのは嫌でしょう」と語気を強めた。

 山川さん、小松原さんはジェノサイド加担の事実について「今すぐやめるように上司に言ってくれ」と社員の人権意識に問いかけ、発言を締めくくった。

 10時に約束したファナックの総務部社員に「軍需企業との取引中止」「アルバネーゼ報告への対応」などを求めた要請書を、全文読み上げたうえで手交した。

 総務課長は「しかるべき部署で対応する」とまともに答えない。山川さんは社長にきちんと伝え、必ず回答することを強調した。

忍野村役場にも要請

 ZENKOと「北杜」は、午後、本社前で再度の抗議行動のあと、忍野村役場へアポなし@v請行動。「アルバネーゼ報告に対する正式な見解を明らかにするよう、ファナックに対し働きかけること」を要請し、行政としても責任がある旨を問いただした。「村長に伝える。内容を確認し議会にかけるか議論する」と総務課長は応じた。

 ファナックと軍需産業の関係を示したビラを、本社周辺に戸別配布。ファナックの事実≠初めて知り驚く住民が少なくなかった。



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