2025年12月19日 1900号
【2025ZENKOスピーキングツアー】
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駐屯自衛隊の違法な恫喝/負けずに反撃する宮古島市民/堺集会
12月6日堺集会は、来阪した「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」清水早子さんが状況を報告。
反戦反基地を訴える人間に対する逆風≠ェ宮古島でも強くなっている。
8月6日、公共施設駐車場で、行軍訓練をしていた自衛隊員に対し、2人で行っている記録行動の一環で声かけをしていた。すると、駐屯地司令に「許可を取れ!」といきなり恫喝され、行動継続ができなくなった。
後日、市民の行動に許可は必要なく、逆に「許可を取っている」と怒鳴っていた自衛隊側は申請もしていなかったことが判明。誤った発言の撤回と謝罪を求め、面談が実現した。だが、その比嘉司令は「威圧的と捉えられたなら不本意なのでお詫びする」とうやむやにしたまま12月東京・市ヶ谷へ「栄転」していった。
当時の中谷防衛相は「度を越えた抗議をしたために仕方なくとった行動だ」と司令の違法行為を正当化。統合訓練で自衛隊車両が抗議の市民を見て引き返したこと、全島エイサー祭りに自衛隊は参加しないでほしいと要請したことを「過度な抗議行動」と言っている。また、自衛隊に対する「差別的な風潮を改める」と、言論の自由を攻撃する県議会決議もされてしまった。
比嘉司令の件はうやむやにさせてはいけない。刑事告発し、捜査と処分を求める署名を集めている。国家賠償請求民事訴訟も準備中で、協力をお願いしたい。
軍拡とともに、SNSを使った右翼的な攻撃も起きている。地元情報誌から私たちへの名指しの中傷があったが、見過ごせないと申し入れ、反論文の掲載を認めさせた。はねのけるのは、みなさんと結びついた連帯だと思っている。子や孫に平和な未来を残せるようにともに連帯して頑張る。
集会では連帯報告や現地の運動への多額のカンパなど大きな支援が寄せられた。


辺野古新基地はできない/市民に広げる展望も/京都集会
5日の京都集会では、沖縄ドローンプロジェクトの奥間政則さんが名護市辺野古新基地工事の行き詰まりと阻止への展望を語った。
大浦湾側に土砂投入がされたが、護岸埋め立ては安定性に問題があり、施行中でも震度3で、完成後だと震度1の地震でも崩壊する危険性がある。軟弱地盤が水面下90メートルまで続く一番深刻な箇所では、海底が約18度傾斜しており、捨石(基礎の石)を敷き詰める方法も無意味だ。
耐震設計そのものにも不備がある。防衛局はM(マグニチュード)4・8〜4・9の2つの地震の解析のみで設計したが、2010年2月に沖縄島南東沖で起きたM7・2の地震を無視していた。県はその点を追及しきれていない。
工事の様々な段階で海底の砂が海中に撒きちらされ濁り水が発生する。汚濁防止膜は海底まで全く届いておらず、濁り水流出を防げない。それどころか、赤土を投入している現場を撮影した。海中で泥になるだけなので地盤改良にとっては有害でしかない。
今年8月、那覇地裁は辺野古差し止め住民訴訟で、工事計画の不備が濁り水や海岸浸食などの環境悪化・災害を起こしうるとして、実質審理の必要性を認めた。多くの人たちと調査し資料を提出したかいがあった。
糸満市の女性が、地盤改良のための7万1千本の砂杭をつまようじで再現した模型を作った。4月に披露され、海砂問題を広くアピールするのに使われている。
奥間講演に応え、京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワーク・松尾憲さんも報告。弾薬庫予定地内にある活断層について、最新の状況を調べて近畿中部防衛局に11月14日に質問状を出した。12月12日に回答がある。防衛省側は活断層の存在を認めていないが、その言い分がデタラメであることを理詰めで追及していく。

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