2025年12月19日 1900号
【議会を変える/京都府精華町議 神田たかひろ/祝園弾薬庫増設工事における不適切事項について問いただす】
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防衛省は、安全対策等について納得のいく説明のないまま、8月18日、祝園(ほうその)弾薬庫増設の造成工事を着工しました。
町民の皆さんから、陸上自衛隊祝園分屯地入口に多くの警備員が立っていて建設重機も出入りしているが、何の工事をしているのかわからないという問い合わせが寄せられています。なぜでしょうか。工事標識が設置されておらず何の工事をしているのかわからないのです。また、施工業者もわかりません。
建設業法では、施工業者の「建設業許可票」の掲示が義務付けられています。これは、「公衆の見やすい場所」に設置する必要があります。下請け業者との関係を示す「施工体系図」も必要です。
9月の町議会で工事標識未設置問題を質問した際、精華町の答弁は「国において適切に手続きにのっとり工事されているものと認識している」というものでした。
近畿中部防衛局がこのような不適切な方法で工事をしていることについて、精華町としてどのように考えているのかを12月議会で再度質問しました。
町答弁は、近畿中部防衛局に問い合わせしたところ、分屯地内の工事現場関係者の見やすい場所に掲示しているという回答を得たとのこと。工事看板は、公衆の見やすい場所への設置が義務付けられているにもかかわらず、「住民に見やすい場所への設置が望ましい」と防衛局のやりかたに気を使った答弁です。
私は「精華町は1960年に自衛隊弾薬庫との共存の道をやむなく選択したが、現在、自衛隊の質は変わり、敵基地攻撃まで考えている。1960年当時の状態に戻すよう要求すべきであり、また、『政府は適切に対処されている』という考えは改めるべきである」と主張。日本国憲法前文「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないように…国政は、国民の信託によるものであって、その権威は国民に由来し…」を改めて確認しました。

大分分屯地の工事標識(池田年宏氏のSNSから引用) |
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