2026年02月13日 1907号
【資本のための維新副首都法案/民意で2度否定の都構想ゾンビ/維新による選挙私物化にノー】
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日本維新の会は、衆議院選挙で副首都法案の早期成立を掲げるとともに、大阪都構想への3度目の挑戦の是非を問うとして大阪府知事・市長のダブル首長選を実施した。ダブル選は、道理のない維新による維新のための選挙だ。維新の副首都構想は、大阪都構想の看板を架け替えてスケールアップし、資本のもうけを保障して戦争国家のための道州制導入への突破口とするものだ。断じて実現させてはならない。
看板かけかえて
大阪都構想は、大阪市をなくし自治と財源を奪い市民サービスを低下させるもので、2015年と20年の2回の住民投票で否定され、終わったはずの問題である。吉村洋文維新代表(大阪府知事)自身、「大阪都構想は間違っていたのだろう。都構想に挑戦することはもうない」と述べていた。
しかし、24年秋、新たな都構想の制度設計を始めると表明。維新は、昨年9月に副首都法案の骨子案を公表したが、そこに都構想実現を副首都の要件として盛り込んだ。自民・維新連立政権の進める副首都構想が、維新の看板政策の大阪都構想の看板のかけかえと言われるゆえんだ。

莫大な費用が大資本に
では、副首都構想とはなにか。衆院選の政策集である「維新八策2026」では、統治機構改革の1番目が「副首都」であり、「副首都は首都中枢機能の代替のみならず、…わが国の経済成長を牽引」するものとして位置づけ、2番目が「道州制」である。これについて吉村は「日本を成長させ、強い国家をつくることが必要。(東京圏との)ツインエンジンで日本を引っ張り、その先の道州制を目指した突破口として、副首都法案を作成」(25年9/30産経)と述べている。
副首都法案の骨子案でも、災害など非常時に首都機能を代替し日本の経済成長を牽引する都市圏として位置づけている。副首都に指定された地域へは、新事業創出支援のための規制緩和や国税の減免、独自の税率設定などの優遇措置が設けられ、「都」へ改称も可能となる。指定要件は「大都市地域特別区設置法(大都市法)に基づき特別区が設置された地域」「東京圏と同時に被災する可能性が低い地域」で道府県議会の議決を得たものなどである。
副首都構想の費用については、明示されていないが、「首都機能移転問題に関する懇談会」(1997年国土交通省)によれば、国会と行政機関の半分を移転させるには7・5兆円の試算がある。この試算が仮に妥当だとしても、現在ではさらに途方もない金額となり、規制緩和措置で新技術の実験場となり大企業に巨大なもうけを保障するものとなるだろう。
都構想前提の副首都案
維新は公約発表時に「大阪、福岡、札幌など」を候補地に挙げたが、ポーズにすぎない。現時点において、東京圏以外で大都市法による人口要件(200万人以上)を満たし、道府県と政令市双方で副首都をめざす意向があるのは大阪のみである。大阪都構想を想定しているのは明らかだ。副首都構想の看板で、2度も住民に否決された「都構想」をよみがえらせることなど許されない。
副首都構想は、「災害の際に首都機能を維持」と理由づけてはいるが、そもそも大阪自体が南海トラフ地震の発生リスクが高い地域であり、適地であることに疑問符がついている。実際は、選挙政策からも経済成長戦略であることは明白だ。
さらに、副首都構想を自治体大規模再編と地方自治つぶしの「道州制」導入につなげていく考えであることは、維新の政策と吉村の発言が裏付けている。
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低落著しい維新延命のために行われるダブル選実施費用は府市合わせて28億円にのぼる。この選挙私物化に多くの大阪府民・市民が怒り、白票を投じる運動も広がっている。大義なきダブル選、副首都法案、都構想ゾンビに、市民のノーを突きつけよう。
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