2026年03月06日 1910号

【住まいの権利裁判 原告本人が証言/住まい剥奪(はくだつ)は生きることを奪われること】

 原発事故避難者の住まいの権利裁判第17回口頭弁論が2月16日に東京地裁で開かれた。今回と25日の2回に分けて原告11人全員の尋問が行われる。

 この日証言に立った原告5人は、法廷に詰めかけた支援者の励ましを背に、被ばくを避けてやむなく故郷から避難した恐怖と悔しさ、生活状況を無視した一方的な住宅提供打ち切りの冷酷さ、家賃の2倍相当の請求の理不尽さ、親族訪問による人権侵害と家族分断への怒りをそれぞれ述べた。

 弁護士から「裁判長に言いたいことは」と促されると「住まいを奪われるのは生きることを奪われることと同じ」「80歳の年寄り(両親)に寒い玄関先で60歳にもなる息子の退去の話を延々とされ、両親とは他人行儀な関係に。県の避難者イジメではないか」「子ども被災者支援法ができたので避難を決意したのに。安心して住み続けられるようにしてほしい」と訴えた。

 被告・福島県側は、反対尋問でも内容には全く触れず、「現在の就労状況は。月収は」と問うだけだった。原告の一人は「緊張していた。悪いことは何もしてない、私たちこそ被害者なんだ、と言い聞かせてこの日に臨んだが、証言に対して県は何も聞いてこなかった。不利になるから逃げたんだなと思う」と感想を語る。

 次回、2月25日には6人の原告が証言に立つ。

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