2025年12月05日 1898号

【1898号主張/高市内閣 戦争遂行への暴走/琉球弧―全国の連帯で止める】

高市発言は戦争宣言

 高市早苗首相が国会で行った「台湾有事―存立危機事態」発言が日中関係を危機に陥れている。中国政府は日本渡航自粛呼びかけや一部解禁したばかりの日本産水産物の輸入再禁止など「対抗措置」を打ち出した。

 台湾労働党など台湾の多くの民衆団体共同抗議声明(11/17)は「現行の日中間協定と戦後秩序に対する公然たる挑発である」と高市発言を非難。「台湾民衆は日本軍国主義の犠牲になることを拒否する」と怒りと共にノーを突きつけた。

 日本の侵略による植民地支配の解放から80年。長い緊張関係を経て1972年日中共同声明、78年平和友好条約で確定したのが現行の戦後秩序。高市の発言は、それを武力介入で破壊する可能性があることを公然と表明したに等しい。明らかな戦争挑発だ。直ちに撤回させなければならない。

すべては戦争準備へ

 高市政権は、戦争遂行体制作りを急ピッチで進める。軍事費のGDP比3・5%に向け2%に増額前倒し、スパイ防止法の制定、原子力潜水艦の保有検討、労働時間規制の解体などだ。

 スパイ防止法は、政府が「外国勢力のスパイ」とみなした人物を日本社会から排除する危険なもので、排外主義政党・参政党がすでに法案を作成している。

 労働時間規制の全面緩和は、人手不足の中で労働者を極限までこき使い利益を最大化したい資本側の悲願だ。「もっと働きたい」との架空の声を演出し、労働法解体を強行する。実際には、歴代自民党政権が物価高、低賃金を放置してきたため長時間労働せざるを得ないのが労働者の現実だ。政府がまずやるべきは、8時間働けば人間らしい生活ができる水準への賃上げ環境構築、物価高対策である。

 原発再稼働への動きも急加速する。なにより許しがたいのは福島で巨大事故を起こした東京電力による初の再稼働(新潟・柏崎刈羽(かりわ)原発)に対する「地元同意」を強行演出したことだ。

 「核兵器製造の経済的・技術的ポテンシャルは常に保持する」(我が国の外交政策大綱、1969年)は今も政府の基本方針だ。原発を拡大し、原潜保有から核武装へ―高市の野望は露骨さを増している。

スピーキングツアー集会へ

 11月29日からのZENKOスピーキングツアーは、辺野古新基地建設での大浦湾側への土砂投入強行時の開催となる。否応なく戦争の最前線となる与那国島、石垣島、宮古島をはじめ琉球弧、中国を照準としたミサイル配備が狙われる熊本、京都・祝園(ほうその)など、現地の声が全国に発信される。

 琉球弧―全国の軍事化阻止の闘いと結ぼう。国際連帯であらゆる侵略と戦争を止めよう。軍拡と戦争、生活破壊の高市内閣を退陣させ、東アジアの平和構築を切り開こう。

 (11月24日)
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