2025年02月07日 1857号
【1857号主張/停戦はスタート 占領終結へ/国際連帯で戦争勢力追放だ】
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停戦合意を完全履行せよ
1月19日発効したパレスチナ・ガザ地区をめぐる6週間の停戦は、2023年10月からのイスラエルによる大虐殺開始以降、初の本格的な戦闘休止だ。この1年半のガザの死者は4万7千人、行方不明者は約1万4千人。犠牲者の7割は女性と子どもである。2092世帯で家族全員が殺害された。建物の88%が破壊され、被害額は380億ドル(約6兆円)。学校の85%が使用不能だ。実際の死者は6万4千人に上るとの報道もある(1/10ロイター)。
侵攻に抗い自由を求め闘うパレスチナ民衆と連帯し、全世界の市民がイスラエル糾弾、虐殺阻止、戦争勢力追放の闘いに立ち上がった。BDS(ボイコット・投資引き揚げ・制裁)運動は、イスラエルと結びつき莫大な利益を上げてきたグローバル資本を揺るがした。
ガザ停戦の一方で、イスラエルはヨルダン川西岸地区への攻撃を激化、暴力的なユダヤ人入植を強める。国際連帯で軍事侵攻と暴力を止め、停戦を端緒に、恒久休戦から占領終結へとつなげなければならない。
暴走するトランプ
昨年11月の米大統領選で返り咲きを決めたトランプは「グリーンランドを米国領に」「パナマ運河を取り戻す」など領土的野心≠むき出しに暴言を繰り返す。1月20日大統領就任後、メキシコ国境に非常事態を宣言して米軍を増派し、移民の拘束・強制送還を拡大した。性的マイノリティの権利を否定する。公然と敵を設定し、分断と対立を煽り、危機を作り出す。
自らの支持者が起こした連邦議会襲撃事件関係者に恩赦を与え、暴力を容認。4千億ドル(約68兆円)の個人資産を持つ実業家イーロン・マスクを「政府効率化省」トップに任命した。世界の富を独占する富豪によって、貧困層が命をつなぐための公共サービスが切り捨てられていく。
さらに、バイデン前政権でさえ停止していたイスラエルへの大型爆弾供給を再開し、ヨルダン、エジプトなどへのパレスチナ人移送=追い出しまで提案した。
民主主義も市民生活も破壊し、戦争と格差拡大を進めるトランプの支配に反対して闘うDSA(アメリカ民主主義的社会主義者)をはじめとする世界の市民と連帯しよう。
2・16パネル 19行動へ
ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)は2月16日、「台湾有事 朝鮮半島有事NO パレスチナ・ウクライナ即時停戦!国際オンラインパネル」を開催する。米国、台湾、韓国、沖縄をつなぎ、日本各地の闘いも報告。パレスチナからもメッセージが寄せられる。19日には、イスラエル協力企業に対する抗議・首都圏要請行動が行われる。ともに成功させ、戦争を止め、民主主義を実現しよう。
(1月27日) |
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