2019年12月20日 1605号

【2019ZENKOスピーキングツアー 東アジアに武力なき平和を 全国7都市で開催 市民が立ち上がれば政府とも闘える】

 ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)が東アジアに平和をつくろうと韓国、沖縄から反基地運動の活動家を招いた連帯集会「スピーキングツアー」は、11月30日の札幌から12月8日の大阪まで、全国7都市で開催された。ドローン撮影や土木技術者としての専門知識を駆使し違法な基地工事を追及する奥間政則さん、韓国済州(チェジュ)島で軍事利用の恐れのある第2空港建設計画にハンストで闘ったノ・ミンギュさんの報告に加え、地域の闘いを持ち寄り連帯を深めた(ゲストの発言要旨、札幌東京の集会内容は前号掲載)。

大阪集会 ともに行動することが大切

 最終日となった大阪。230人が集った。奥間さんは、ドローンを使った自分の闘いを報道した韓国テレビのニュース特集(YouTubeで視聴可)を紹介。沖縄と韓国を結ぶ闘いの広がりを感じさせた。ZENKOの若者は来年1月、済州島で韓国の若者との交流会「日韓ユース平和参加団in済州」を行う。ノさんは「若者の運動をつくるうえで『教えてやる』というのではなく、ともに行動することが大切」と日韓ユースの取り組みに期待を寄せる。

 ZENKO大阪のメンバーは、毎月取り組んでいる沖縄現地への連帯行動を報告。「若い人が来てくれてありがとう」と現地でかけられた言葉を励みに、沖縄連帯行動への参加を呼びかけた。帰阪後、職場で「毎日一人に現地の状況を話しかけることを実践している」と報告したメンバーもいた。

 「桜を見る会」にみる安倍政権の税金私物化への怒りは高まっている。集会では「安倍政権の即時退陣を求める決議」が採択された。「韓国市民は4か月間声を上げ続け朴槿恵(パククネ)政権を倒した」と決議にある。日本でもあらゆる闘いを束ね、安倍政権を追い込むことだ。「教育無償化」の欺瞞との闘いを訴えたのは、大阪朝鮮高級学校オモニ会。7年前に始まる毎週火曜日の大阪府庁要請行動は369回を数える。「すべての子どもの尊厳が守られるよう闘い続ける」と決意が語られた。

 大弾圧と闘う全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関生支部)からは2020年元旦行動への呼びかけがあった。関生支部を全面的に支援する全港湾労働組合の役割を奥間さんは報告の最後に伝えた。米軍が演習用車両を伊江島に搬送するため本部港(国頭郡)を使おうとしたが、港湾労働者がゲートに座り込み、入場させなかった。「わずか数十人の行動が米政府に衝撃を与えた」のだった。 最終日を終え、スピーキングツアーの感想を尋ねられたゲストは「とても貴重な経験だった。どの会場も熱気を感じた」とノさん。奥間さんは「民衆が立ち上がれば、政府とも闘える」と語った。

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