2020年10月02日 1643号

【MDS結成20周年記念集会開く/今こそ民主主義的社会主義の実現を/多様な個性を結集し、変革のスピード速める】

 民主主義的社会主義運動(MDS)結成20周年集会が9月19日東京、20日大阪で開催された。グローバル資本との20年の闘いに確信を持ち、コロナ危機克服の道は民主主義的社会主義にあると確認しあった。関東集会にはリモート16人を含む100人以上が、関西集会には北海道・広島・沖縄を結びリモート30人など約270人が参加した。

 「障がいを持っていても生きやすい社会をつくる」「武力なき平和を実現したい」「多くの仲間と本気で社会を変えていきたい」…。同盟員が「なぜMDSに加盟したか」を語るオープニング映像に続き、山川よしやす書記長が開会あいさつ。「変革のスピードを速めるとき。より多様な個性のみなさんに入っていただくことがMDSの組織にとって必要だ」と述べた。

 佐藤和義委員長の基調講演(要旨2面)、「MDS20年の闘い」上映を受け、関東集会では、首都圏なかまユニオン組合員の市川隆さんが「気に入らない労働者を左遷し、辞めるよう仕向ける社会福祉法人の非人道的やり方をただすべく、勝つまで闘う」と決意。

 「月桃の花」歌舞団は「私の命は私のものだ/私が生きる/私が決める」と歌い上げた。

 社民党党首・福島みずほ参院議員が「一部の富裕層が富を独占し、気候危機を生んでいる。人びとが安心して生きられる持続可能な社会を」とビデオメッセージ。アフガニスタン・イラク国際戦犯民衆法廷、無防備地域宣言運動をMDSとともにした前田朗東京造形大学教授は「搾取と瞞着、フェイクと偽装の国家運営を進める菅政権に騙されることなく、未来を見据えて闘いの旗を掲げよう」とメッセージを寄せた。

 構成詩「MDSと私―闘い社会を変える」では、最近MDSに加わった同盟員らが思いをつなぐ。「祖父がグアム島で戦死した。過去清算と植民地主義克服の思想を広め、非武装中立宣言を」「汚染水など福島は心配なことばかり。感染者を犯罪者扱いする意識を変えなければ。人と人のつながりを大事にしたい」

 派遣先を雇い止めされた同盟員は「差別的な扱いを改めよと強い思いを込めて次回団交に臨む」、カジノ推進の横浜市長リコールをめざす同盟員は「音楽を流し、大道芸人をすることから始めた。子どもたちも集まってきて、楽しみながらなごやかに活動できる」。

 韓国チェジュ島を訪れた画家の山内若菜さんは「韓国でのフリーハグの思い出を絵にして崇(あが)めていたい―絵の力、神聖なものの力を感じた」と振り返る。東京・足立区で小規模介護施設を営む大久保信之さんは「国の姿勢は介護にかかる費用をいかに減らすか。介護の実践を重ねながら、介護抑制政策と闘っていく」と力を込めた。

 ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)共同代表の河辺友洋さんが▽辺野古設計変更申請に対する意見書提出▽地域でのPCR検査署名集め▽韓国のTHAAD(サード)ミサイル反対、朝鮮半島平和アピール運動との連帯―などの行動を提起。新同盟員4人が「人が協力し合い助け合って生きる。それが本当の豊かさ」「今だけ自分だけの新自由主義の社会を変えたい」「在日の子は『学校どうだった』と親に聞かれると、どつかれた日も『ふつう』と答えていた」「リコール受任者集め、できることでお手伝いできることが喜び」と決意を表明し、MDS加盟を呼びかけた。

闘い続けるために加盟を

 関西集会の連帯あいさつは社民党大阪府連長崎由美子代表。「ともに市民と野党共闘をしっかりと進めていこう」と力強く表明。

 『ガマ人間あらわる』京都野外公演実行委員長を担った「月桃の花」歌舞団の同盟員が「自分はこのミュージカルで今の日本の現実を考えるようになった。1人でも多くの人に見てもらい、MDSに加盟してほしい」と呼びかけた。

 構成詩では、MDSメンバーとしての立場を表明し、「MDS18の政策」を実践する報告が続いた。

 ZENKO関電前プロジェクトで活動する秋野恭子さんは「すべての原発停止・廃炉へ全力で闘っていく」と関電前500回に及ぶ抗議行動など積み重ねた実績とともに語る。西宮市で小規模デイサービスを運営する畑京子さんは「国の責任で尊厳ある暮らしを保障させ、全額公費負担の介護支援政策をめざし、現場から闘う」。生活保護受給者は「一人の力や行動では、申請・交渉に行っても対応してもらえない。困窮生活を強いられている市民の生きる権利を維新市政下で勝ち取るために」と、活動を続け広げる決意を示した。

 憲法いかそう茨木市民の会代表、OPEN(平和と平等を拓く女たちの絆)の山本よしこさんは「コロナ危機の中で、真っ先に切り捨てられたのは非正規の女性たち。ジェンダー平等の視点で、菅政権や大阪維新の会と対決し命とくらしを守るために、来年1月の茨木市議選に再度挑戦します」と決意を表明した。

 訪問を受けてMDSに出会い加盟した井上富雄さんは「都構想の住民投票を勝ち抜くには全戸訪問、これしかない。40日間市民と対話していこう」と闘争宣言。

 広島の同盟員も発言。朝鮮学校が無償化から除外されていることを知り、国の処分を問う訴訟支援に取り組む。全国に協力を訴えた。

 村田恵子副委員長が「MDSにはさまざまな階層や年齢の方がいる。『残る人生を、若い人たちに人間らしい社会を残すために闘っていきたい』と加盟した高齢の方も。その生きざまに学びながらともに歩んでいく組織です。ぜひ加盟を」と呼びかけ集会を終えた。





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