2022年07月01日 1729号

【カジノ住民投票実現へ第2ステージ/20万筆を100万人へ】

 法定数を大きく上回る20万8947筆の直接請求署名を集めた「カジノの是非は府民が決める 住民投票をもとめる会」は6月19日、住民投票を実現するための「第2ステージ」スタートアップのつどいを持った。大阪市の会場には、府内72市区町村から200人以上が集まり、住民投票実現へ次の運動方針を確認し合った。

 事務局長の山川よしやすさんは「各選挙管理委員会から署名が返還され次第、住民投票条例制定請求をすぐに行う。署名を全部積み上げて大阪府庁をヒューマンチェーンで取り囲む」と今後の予定を報告。あわせて、大阪府内43市町村議会に対する「住民投票実施を求める意見書」採択運動や72市区町村の代表団による政府や国土交通省・審査委員会への要請行動、銀座デモなどの方針が示された。

 既に意見書採択に動いた自治体からの報告があった。富田林市では3月25日の住民投票を求める意見書採択に続き国への意見書を審議中。吹田市、熊取町でも6月議会で採決が行われる。

 府内全域で取り組まれた署名運動。さらに大きく広がる手ごたえを感じさせたのは各地域の運動報告だ。「必死の形相で署名を迫っても相手が引いてしまう」と呼びかけコール(「パパンがパン♪愛はないのにIR」)を考案したり、カジノ問題を掛け合い漫才で知らせる工夫も凝らした。

 いままで署名運動など経験したことがない人や共同の運動をしたことがない市民団体がつながりを持った。それが運動成功の大きな要因であることが、参加者を小グループに分けて行われた経験交流の発言にも表れていた。署名集めに奮闘した全盲の男性は「だんじり保存会にお願いした時『カジノよりだんじりや』とひろがった」と紹介した。

 「20万筆の署名に対し、住民投票を実施させる責務がある」と共同代表の中野雅司さん。「それには20万を100万に増やす運動をすること。署名成功で変化が生まれている。横浜の弁護団から協力の申し出があった」とまとめた。大阪発の闘いは全国の市民を励ますものとなっている。

7面に関連記事

MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS